わたしたち人間の歴史は、これほどまでに邪悪になれるのかという悲劇で真っ赤に血塗られている。
そのような悲劇は、だれでもなく我々、人間の愚かさが原因となって招かれている。時代時代で発生する悲劇に対し、哲学者たちはその目を向け、愚かさを告発し、話して、書いてきた。
あまりにも高い授業料を払い、様々な失敗から教訓を得ている歴史、とも言い換えることができる。
悲劇を生み出すのは個人ではなく人々
世界史的な悲劇を生み出したのは、ヒトラーやポル・ポトその人ではなく、その人に付き従うことを選択した人々である。
巨大な悪事を成し遂げたのが、そうした人々であるとするなら、そうした悪事に対し高い授業料の対価として書き残してきた歴史や哲学から何を学べばいいのか、ということを見出すのもまた、人々である必要があるのではないか。
ここに、我々のような一般的な実務に携わっているビジネスパーソンが、過去に哲学者たちが指摘したことに耳を傾ける意味合いがあるように思える。

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